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Feature 02:
クイズに正解すれば確実に報酬ゲットのプロモーション by Amazon.com
updated on August 12, 2003
www.amazon.comのページ画面より
日本のウェブサイトのプロモーションで最もよく行われるのは、メールマガジンやサイトへのメンバー登録をした人の中から抽選で00名にXXが当たるといった類の懸賞だろうか。そこにクイズが絡んでくることもあるが、大抵は極めて簡単に答えがわかるから、ほとんどそれは抽選のようなものだ。
懸賞マニアのような人もいるから、それはそれで効果もあるだろうが、数千分の1や数万分の1の確率には興味を示さない人を取り込んでいくことはできない。その点、アメリカのオンラインストアの先駆者、アマゾン・ドット・コムの "Amazon.com Trivia" というプロモーションはユニークだ。
Amazon.comでアカウント(購入しなくても無料で登録できる)を持つ人がログインすると、トップページに、二〜四択クイズが表示される。それに答えていくと正解するごとにニッケル=5セントが与えられるのだが、この問題というのがちょっと高度なものも含まれる。
例えば上記の問題は「アマゾンのTools & Hardware 店には何種類のコードレス・ドリルがあるでしょう?」。恐らく即答できる人はいないだろう。そこでヒントをクリックしてサイト内を調べることになる。合計3問トライできるし、途中でやめることもできる。5セントx正解数の金額が次回の購入金額から差し引かれるというしくみで、毎日アップデートされる。
懸賞と比べて、消費者側のメリットは、わずかな金額ではあるが確実に報酬が得られるのと、住所や電話番号などを毎回書き込まなくてもいいという点。アマゾン側のメリットは、クイズという方式を用いることで、より多くの顧客にサイトのしくみや商品情報について訴求できるという点、解答していくためには、問題1のページ(クリック)→答え1のページ(クリック)→問題2のページという過程を経るので、最高6ページでクイズとは関係のない商品の情報もプッシュできる、サイトのシステム内で全て処理されるので、抽選、お知らせ、発送という手間がかからないという点である。
誰にもチャンスが与えられる一攫千金型ばかりでなく、努力が報われるコツコツ型の懸賞もあっていいと思うし、懸賞の目的が商品訴求であるなら、このアマゾンのプロモーションは、派手さはないが堅実な方法と言えるだろう。
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