見開きのこの広告のノドの部分には、同じ色調のカードが挟み込まれている（写真左参照）。そこには [peel here to reveal]（明らかにするためにここをめくろう）と書かれたサークルがあり、これがスピードくじ（特賞: Fox テレビ主催のラスベガスで行われるビルボード・ミュージック・アワードにホテルと航空券つきでご招待、１等: ソニーのディスクマン、２等: ＣＤストア Sam Goody の$20商品券）になっている。

指示通りにサークル部の紙をはがすと、緑と水色の波型模様に白抜き文字で FOCUS247.COM と書かれた透かし模様が入った透明のフィルムが現れる。一体アタリなのか、ハズレなのか？結果は、ホームページをブラウズするとわかるという仕掛け。

早速そのＵＲＬにアクセスして応募フォームを送信すると、最後にブルーのスクエアがモニター上に出てくる。先ほどの透かし模様のフィルムをそこに当てると、それまでただの波形模様と白抜き文字だった所に白文字が浮かび上がる。そこで初めて結果がわかる（ちなみにはずれの文句は「THANKS FOR PLAYING」）。

プレゼント・キャンペーンの告知広告を雑誌に掲載するというのはよくある。しかし、ハガキに問題の答えを書いて応募と言われると、億劫でわざわざ応募するに至らないという人は多いことだろう。

今回採り上げたフォードの懸賞、当たる確率は、特賞から順に 7,000,000分の１、56,000分の１、28,000分の１。ハガキで応募して抽選で当たるという従来の懸賞に比べて、当たる確率が高いというものではない。しかも、サイトにアクセスすると、まず応募フォームに名前やら住所やらを記入しなければならず、ハガキの懸賞と同様に結構手間がかかる。だが、それでも、３分後に結果がわかるくじをこの手につかまされると、結果をどうしても知りたくなるというのが人情ではないだろうか。

同じ条件下でも、人をうまく誘導する賢い方法があるものだ。

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