袋をあける。ブランド名やなんかが書かれている紙のタブ部分を切り離す。タブにステイプルで留められた糸の先に紅茶の葉が入った袋がぶらさがっている。ティーカップにそれを入れてお湯を注ぐ。タブを持って滴をきって取り出す。ティーバッグのお茶を入れるというと、だいたいこんなところだろうか。
この行為自体、さして不便だと感じている人がいないからだろう。ティーバッグの形はこれまで発展してこなかった。だから、紅茶を入れようとして封を開けて面食らうなんていうのは、私は今回が初めての経験だ。
まずタブと紅茶の葉が入った袋を結んでいる糸が短い(左上図)。このままだとタブがお湯浸しになる。よく見ると糸がジグザグになって袋の中にあるのが見える。タブにあるイラストによると、タブを引っ張って、糸を引き出すべきものらしい。引っぱり出した状態が右の図となる。なんとなくティーバッグとして使える状態になった
ティーバッグをお湯に浸けたら、次はタブを半分にちぎって両側に引っ張るような図解がある。引っ張ってみると、袋の底で糸が留められているので、左の図のように袋が絞られた形となり、紅茶の滴まで絞り出されるという結果になる。
このティーバッグ、糸は最初から長くてもいいのではないかと思う。だけど、これが短いのには理由があるような気がする。糸が長いと、この新しいティーバッグの使い方が説明されている図を見なくとも紅茶を入れられてしまう。短いからこそ、従来のティーバッグと違う使い方をしなければいけないのだということに直感で気づき、インストラクションを探すのだ。
そして、縦長の長方形ではなく、金魚鉢型の袋。糸を引っ張って底がたくしあげられた時、よりうまく絞られるようだ。
これまで新しいデザインが施されることがなかったティーバッグだが、使い方が変わるとデザインも変わる。便利というか、凝ってるというか、大した気の利かせようというか、手間のかけようというか・・・。