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ストリート・ウォッチング
街角

街の顔、壁面広告
FILA, DKNY, LEVI'S, CASIO, A/X, POLO, EMPORIO ARMANI
8/1/98

ビルの壁面いっぱいにペイントで描かれた巨大な広告は、ニューヨークでは街の風景の一部として存在感あるものになっている。林立する看板が、「美観・景観を損ねる」と批判の対象になりがちな日本の場合とは違い、こちらの方は、これらが「ニューヨークらしさ」を醸し出すのに一役買っていると言ってもいい。さすがアーティストが集まる街、ニューヨークだと思わせる。

レンガの壁の上にまず白のペンキで下地を作り、それから制作にかかるわけだが、1つの広告の中に様々なタッチが存在するわけにはいかない場合、当然のことながら1人のアーティストが単独で描くことになる。ビルの窓ふきや改修工事などで使われるゴンドラに乗り、絵が少し仕上がっては地上に降り、遠くから全体を完成予定図と見比べ、またゴンドラに乗って・・・を繰り返すこと1ヶ月。1点もの、たいへんなオリジナル超大作だ。

それでは各'作品' を1点1点見ていこう。

map

まずはFILA。険しい岩山をロック・クライミング・・・しているのは本物の人間?と一瞬思わせる、等身大のリュックサックを背負った人形。ちゃんとザイルまでついている。隣はDKNY(ダナ・キャラン・ニューヨーク)。DKNY の文字の中に自由の女神とニューヨークの街並みのコラージュ。

もうひとつのFILA はロゴのFの中がバスケット、野球、スキー、ヨットなど、スポーツの競技の瞬間を捉えたスーパー・リアリズムな絵。お見事。

CASIOのG-SHOCK は、あえて下地を塗らず、昔描かれた古い広告をそのまま残し、その上に杭で壁にうちつけられたG-SHOCKのイラストを描いている。壁の広告を残してひび割れを描くことで、このイラスト・サイズ大のG-SHOCKという設定を成功させ、たいへんなインパクトとなっている。

A | X (アルマーニ・エクスチェンジ)EMPORIO ARMANI はシンプルに共通 して黒字に白のロゴとニューヨークのブテッィックの住所のみ。A | Xの方には加えてウェブ・サイトのURL入り。

そして、LEVI'SPOLO- RALPH LAUREN。これらは布の上に印刷された広告が壁面を覆っているタイプで、他とは異なる。サイクルが早い上、写 真をメインモチーフにしたいというファッション関連の需要には、印刷物が応えることになるのだろう。

LEVI'S は、現在展開中のシリーズ・ポスター(6/1/98のSTREET WACHING: "もの言うレッド・タブ" 参照)と共通 で、白地に(右端中央やや下)トレードマークのレッド・タブ。同フォーマットの街頭ポスターも出まわっている。

POLO- RALPH LAUREN は左に女性モデルの写 真、右にロゴの垂れ幕。窓があったせいか真ん中が抜けているが、ネイビー(写 真)、ホワイト(壁)、ワインレッド(ロゴのバックグラウンド)というカラーは、ラルフ・ローレンの色なので、結局うまくコーディネートされ、この壁面 全体が機能している。

結局、商業主義的なものが公害となるわけではない。極論を言うと、要はカッコよければいいのだ。カッコ悪ければ公害だが、カッコよければアートになりうる。

--各写真をクリックすると、より大きな写 真が見られます。(各12〜30K)--


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This article is critique about overseas advertising and products to Japan. All rights of original works are reserved by the advertisers or the creators who made them. No reproduction or republication.

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