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デザイン・ウォッチング
意匠

書いていると沸騰するペン
Anatomical Chart Company: Fingerboiler Red Pen
5/12/99

pen
書いている間に手から伝わる熱で、液体がペンのボディの中の細いガラス管を上部のガラスのドームまでスーッとのぼっていき、沸騰するからあら不思議、というボールペン。その名はそのままフィンガー・ボイラー・ペン。液体の色は写 真にある赤とブルーの2色、インクはブルーのみ、ボディはプラスティック製。黄色のグリップの下のグレーの部分を回転させてペン先を出し入れするタイプ。カートリッジあり。$4.95。

液体の主成分はメタノールで、熱によって体積が膨張し、勢いよく管をのぼっていくだけで、実際に沸騰しているわけではないのだが、確かにプクプクっと泡が立ち、沸騰しているように見えるという単純な仕掛け。書いている間に液体が沸騰するからといって、別 にことさら便利だとか、書きやすいとか、ボールペンとして機能的に優れているわけでもなんでもないが、こんな遊びの部分が消費者の興味をひく。

Bicのボールペンが10本200円くらいで売られていることを考えると、$4.95という値段自体がすでに高く、これ以上高くては売りにくいという考え方もあるが、遊び心がある大人向けに、材質をプラスティックではなく金属製にするとか、スケルトンにするなどして、もうちょっと上等に作れば、未来っぽく真面 目にカッコよくできただろうにと思う。つくりが学研の科学の付録みたいで、子供っぽいのがちょっと残念。カートリッジがあり、ずっと使えるから$10になっても「デザインがいい+おもしろい」で、また別 なターゲットを狙えたと思う。

加えて言うなら、液体の色を2色出すならインクの色も2色にすべきだ。赤ペンと青ペンが必要な人はいるだろうが、一度に2本の青ペンが必要な人は少ない。iMac6色のバリエーションの液体&インクにしてコンピューターストアのレジにでも並べて置けば、売れそうな今日の一品。


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