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デザイン・ウォッチング
意匠

ボトルを内蔵するボトル、オイル&ビネガー・ボトル
メーカー不詳
10/11/00

卓上ディスペンサー
イタリアン・レストランに行くと、よくテーブルにオリーブ・オイルとビネガーが置かれている。この2つ、サラダに、パンにと、イタリア料理には欠かせない調味料。

ソルト&ペッパーの小瓶が並べて置かれているのと同様に、オリーブ・オイルとビネガーも、大概は2つのボトルに別々に入れられる。異なる調味料が別々の容器に入れられるのは、至極当然と言えば当然なのだが、どちらか片方だけがテーブルに置かれているというシチュエーションが考えにくい以上、この2つの調味料を1つの容器に入れてプレゼンテーションするという発想も、自然なものだと思う。

今回ここに紹介しているオイル&ビネガー入れは、まさしくそれ、だ。

しくみはシンプル。要するに、ボトルの中にもう1つボトルがあって、それぞれの注ぎ口がある、それだけだ。しかし、円筒形のボトルの中に見える丸餅を3段重ねにしたような内蔵ボトルの形状はなんともユニーク。内蔵ボトルの方は、それを包む空間よりも体積が少ないが、ドレッシングを作る時のビネガーとオイルの比率が1:2くらいなの を考えると、(そこまで考えてのことかどうかはわからないが)理にもかなっている。

ガラスごしに見えるオリーブオイルの透明な黄色い液体の向こうに、またガラスごしのバルサミック・ビネガーの濃褐色の液体が見える。ガラスと液体という異なる物質の透明感の反復という視覚体験が、どこかこのボトルを特別なもののように感じさせる。

庭付きのレストランで、外の席について、日曜の昼下がりに太陽光の降り注ぐ下のブランチ、なんていうシチュエーションだと、キラキラとその影まで美しいことであろう。ニューヨークはもうすっかり肌寒くなってそんな気分にはならないが・・・。


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