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デザイン・ウォッチング
意匠

リーフレットからバッグ、そしてブックレットに
Museum of Modern Art
11/11/00

MoMA カタログ
ニューヨークの近代美術館、MoMAで2001年1月2日(一部は同月30日)まで行われているエキジビション、"OPEN ENDS"。1960年から現代にわたるMoMAの所蔵品を、ペインティングからコラージュ、スカルプチャー、インスタレーション、フォトグラフィー、ビデオまで、メディアにこだわらず、11のテーマ* に分け、2〜4階全フロアを使って作品を展示。"OPEN ENDS" は、今なお展開し続けている現代アートを現時点で振り返る11のエキジビションの集合体である大企画展だ。その展覧会カタログをご紹介。

展開図 ペーパーバッグのように手持ち用の穴が開いている3つ折りリーフレット。表面 にはエキジビション・タイトル、裏面にはフロアの案内図、中面には企画コンセプトの説明書きがある。これを開くと、中央ページと右ページの下部に折り返しがあり、そこにはエキジビション・スケジュールの記載がある。

入場して、まずこのリーフレットを取り、フロア案内を見ながら各テーマの部屋に向かう。それぞれの部屋の入り口横には、各テーマを解説するリーフレットが置かれているので、それを手に取り、作品を見る。次のエキジビションに移るたびにリーフレットを取り進んで行くと、"OPEN ENDS" をすべて見終わる時には11枚のエキジビションテーマ別リーフレットがたまることになる。

"OPEN ENDS" の3つ折りリーフレットには、それぞれ折りの部分に7ミリ幅、中面 の折り返し部分に各3ミリ幅の折り線があって、それに沿って折るとまちができてポケットとなり、たまっていく11枚のリーフレットは、ここにきっちり収納できるように作られている。

このしくみはまったく新しいものでもなんでもないのだが、手にした時、デザイン的なあしらいとして穴が開いているだけだと思っていたリーフレットが、11枚のリーフレットを収納するという用を足し、実際、持ち運びがしやすく、とてもハンディなバッグとしての役割をきっちり果 たしている、という変身ぶりにはちょっとした驚きがある。

また、最初空っぽだったパッケージが徐々に満たされていくという喜びもあり、エキジビション・リーフレットの隅から隅までは読まないまでも、11枚全部を集めたいという意欲はわくというもの。

入場した時はぺらのリーフレットだったものが、全てのエキジビションを見終わって帰る時には、立派な展覧会カタログになっているなんて、観客を巻き込む現代アートのような行為にも思えた。


* OPEN ENDS
11 Exhibitions of Contemporary Art from 1960 to Now
〜11のエキジビション・テーマ〜

Innocence and Experience
Matter
Architecture Hot and Cold
One Thing After Another
Pop and After
Counter-Monuments and Memory
The Path of Resistance
White Spectrum
Minimalism and After
Sets and Situations
Actual Size


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