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デザイン・ウォッチング
意匠

水筒付きのお茶
AriZona Beverage Co.
1/11/01

アリゾナ・グリーンティー
なんでも大きいアメリカ。個人用ドリンクも大きい。でもこれ、ニューヨークのビバレッジ会社、アリゾナ・ビバレッジ社のサイトの情報によると、同社が通常の倍近いサイズ、20オンス(=約587ml) ボトルを市場に出して以来のこと。

ここで紹介しているのは、今となってはスタンダードサイズとなったビッグサイズよりもう一回り大きな24オンス(=約705ml)ボトルで販売されている Arizona Green Tea with Ginseng and Honey (朝鮮ニンジンとハチミツ入りアリゾナ・グリーンティ)。

"スポーツ・カン" と名付けられたこのボトル、ボディの片側は波形になっていて、持ちやすいようにデザイン(again, なんでも大きいアメリカ。日本人女性である私の手にはいささか間隔が大きい...)。ねじ式のキャップではなく、引っ張るだけのスポーツドリンク用の水筒のような飲み口。そして、魔法瓶のように温度を保つ機能付き。つまり、お茶を買うと、サーマル水筒がついてくるのである。これで1ドル(ドラッグストア価格)。

スーパーやドラッグストアの冷蔵ショーケースの中で競合他社商品と肩を並べてひしめき合う時、このユニークで、便利なボトルは一際目立つ。1ドルという値段は、他の12オンス(日本の350ml缶ビールサイズ)のソフトドリンク類と変わらないし、水筒だから漏れる心配がなく、持ち歩いて飲みたい時に飲みたいだけ飲めばいいし、飲み終わったら、水筒として使える。アメリカには、ジョギングしたり、フィットネスクラブに通ったりするスポーツ人口が多い。お得感アリアリだ。

この消費者のためにいいことばかりのようなドリンク、企業側から見るとどうだろう。目立っていて、お得だから売れる。かつ、「持ち歩かれ、その持ち歩きが繰り返される」のは、無料の広告塔を生産していることになる。

マーケティング的に、とてもよくできていると思う。


追記:アリゾナ・グリーンティー、ボトルには「緑茶」の文字。といっても、お茶は赤茶色、味はハチミツ入りで甘いので、紅茶っぽい。イラストは梅だか桃だかのようだが、とても和風にも中国風にも見えない。この無国籍な異国情緒、エトランジェ・キッチュでおもしろい。


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