1993年にイリノイ州のオモチャメーカー、ty (タイ) Inc. から発売された、ビーニー・ベイビーズというぬいぐるみシリーズ。ご存じの方も多いと思うが、メジャーリーグ・チームで、観客に手渡されるマスコットになったり、マクドナルド・ハンバーガーのプレミアム・グッズになったりと引っ張りダコだった。"リタイアした"、つまり、製造中止になったことでプレミアがついたものについては5000ドルを超える値段で取り引きされたりと、子供たちだけでなく大人も巻き込んだブームだった。
その働き者バージョンとも言えるぬいぐるみシリーズが、Boone Consumer Group, Inc.から発売された。 "クリーニー・クリッターズ Cleanie Critters"。つまり、お掃除してくれる動物。
現在、ファースト・セットの6種、セカンド・セットの6種、計12種のクリーニー・クリッターズがお目見え。サイトの方には、もう5種類、スニーク・プレビューとして紹介されている。これらのぬいぐるみは皆、腹部(&ものによっては手足の裏)が、パソコンやテレビのスクリーン、車のダッシュボードやルームミラー等のホコリや指紋を拭きとるのに適した素材となっている。そして汚れたら、洗濯することもできる。
彼らには、皆、名前、職業、ソーシャル・セキュリティ番号(アメリカの社会保障制度下で与えられるIDナンバー。税金を払ったり、クレジットカードを作ったりといった時には必要とされる)、雇われた年月日が記されている。ちなみに写真のクマは、名前が Kodiak the Grizzly Bear TM、職業 Fisherman、SS# 77L-UV-2FUSG、2000年の8月4日から働き始めている。こういった仕掛けは、タグに名前、誕生日、自己紹介文が記されたビーニー・ベイビーズに倣った二番煎じ感が否めないが、実際、モニターを拭くためのものをモニターの上に置いておけるというのは便利だし、使ってみると、ホコリや指紋の取れ具合もなかなかのもの。
普段はマスコットとしてモニターの上に鎮座しつつ、必要とされると、背中をむんずと掴まれ、スクリーンにその腹をぐいぐい擦りつけられることになる。その働くクマの後ろ姿は、何とも健気でかわいい(笑)
Boone Consumer Group, Inc. では、会社のロゴを入れたりといったカスタマイズされたクリーニー・クリッターズを受注生産し、マイクロソフト社にも採用されている。かわいくて、役に立つマスコットであるから、会社のプロモーション・グッズとしてはスグレモノではないかと思う。