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NY now :
とあるハロウィーン
updated on October 28, 2002

ニューヨーク・シティは大都会だが、アップステートと呼ばれるニューヨーク州の北部には豊かな緑が広がる田園地帯があって、週に何度か、ユニオンスクエアをはじめ、あちこちの公園や広場で、そこ直営のグリーンマーケット(青空市)が立つ。

新鮮な旬の果物、野菜、草花などがいつも並んでいて、そこで季節の移り変わりを最初に知るわけだが、今はそのメインがカボチャだ。中をくりぬいて、顔を彫った"Jack-o-lantern (ジャック・オ・ランターン)" と呼ばれるハロウィーン用のカボチャの提灯、いろんな顔を見つけるのもこの季節の楽しみのひとつ。

ニューヨークに住んでみるまで、見たこともなかったが、カボチャとならんで、ハロウィーンの季節には、右の中央の写真のような gourd (瓢箪) が並ぶ。デコレーション用で食用ではないが、ご覧のように彫ったりしなくてもそのまま置いておけば絵になるありがたさ。私は毎年グリーンマーケットやデリやスーパーで、これはと思うものを選り抜いて買ってきて飾っている。あぁ、芸術的。ちなみに3個で1ドルだった。

そして、ハロウィーンと言えばお化け。この時期、アメリカは日本のお盆みたいなもので、テレビ番組も映画もホラー真っ盛り。というわけで、日本原作の『The Ring』が封切られたりするのだ。公開第2週目にしてボックスオフィス第2位と好調な様子。日本版のことを "Ringu" って表記してたりするのが面白いけど、私たちとしては、Ringのつもり、ですよね?

例年は、ヒョウタン買って、カボチャのスープでも飲んで終わりなのだが、今年は新顔が我が家のハロウィーンに参加。 "ホラーの小鉢 "というキャッチと、Venus Fly Trap、ビーナスのハエの罠という名前が気に入って手に入れた食虫植物のハエトリソウだ。お店の人に聞くと、ハエがいなくても、挽肉でもいいと言うので買ったのだが、調べると、光合成していれば虫を食べなくても枯れないらしい。植物でありつつペットに対する愛に似たものも湧いたりして、ちょっと癒されてます。

夏時間も先週末で終わったし、めっきり寒くなったし、日も短くなったし、あぁ、いよいよ冬がやってくるのですねぇ。

(ニューヨーク編集室 向井余史子)
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