9月14〜22日、9日間にわたって2001年春夏コレクションが行われ、ファッション界が活気づいたニューヨーク。ミッドタウンのファッション・デパート、サックス・フィフス・アベニューでは、正面の入り口の上にスクリーンを設置し、そのショーの模様を映し出した。

左: ショーの模様を映し出すスクリーン(30 K)と全米ファッションデザイナー協会(CFDA)の乳ガン撲滅キャンペーン・フラッグ／右: 歩道に描かれた同キャンペーンのシンボル(25 K)

その横には全米ファッション・デザイナー協会の乳ガン撲滅キャンペーンの巨大なフラッグ。ネイビーとライトブルーの的の回りに沿って、FASHION TARGETS BREAST CANCER、COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICAという文字が配置されている。

10月は、全米乳ガン月間。それに先だち Saks, Inc. は、9月20〜24日をチャリティ・ショッピング・ウィークエンドとし、期間中の全米58軒のサックス・フィフス・アベニューのデパート、42軒のオフ・フィフスとフォリオ (同デパートのアウトレット)、通販カタログの売り上げの１パーセントを寄付するというキャンペーンを行った。今後はこのキャンペーンを毎年展開するという。

このキャンペーン中のサックス・フィフス・アベニューのショーウィンドウが以下。Portrait of Hopes (希望のポートレート)と題して、乳ガンから生還した女性達、ブレスト・キャンサー・サバイバーのビデオ、写真、メッセージを展示。

↑クリックすると拡大写真が見られます（28〜32 K）

"What matters most to me is three Fs: Faith, Family and Friends.(私にとって最も大切なこと３つ。信念、家族、友だち)"、"What happens to you is not nearly as important as how you respond to it.(あなたに起きることは、あなたがそれにどう対処するかということと比べると全く重要ではない)"、"Don't look back, we are not going that way.(振り向かないで。私たちはそっちには行かない)"、"..love, laugh and live to the fullest.(最高の充足への愛と笑顔と生)"・・・といった彼女たちの生の声がウィンドウに書かれていて、道行く人の胸を打つ。

写真の中の彼女たちは、通常そこにあるような、スタイルのいいファッションモデルではないが、輝いて見える。命の美しさを感じさせる美しさがその笑顔の中に見える。

ファッションを売るデパートが、美しさとは何かということを、社会的な意義をもってアピールしている。大通りに面したショーウィンドウが持つ力の大きさ、可能性を感じさせられた。

• Saks Fifth Avenue のオフィシャル・サイト

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