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街角

無料ポストカード--配布と伝達--
Anapol & Glazer Communications, Inc.
6/3/99


East VillageのTower Books
クリックすると拡大写真が見られます。(26K)

ニューヨークのカフェ、バー、レストラン、TOWER RECORDS(CDの有名小売りチェーン店)を始めとするショップ、映画館の出入り口や化粧室、レジのちょっとしたスペース、そして大学のキャンパス内には、しばしば数種類のポストカードが置かれたm@x(マックス)ラックと名付けられた棚が設置されている。

これらのポストカード、いずれも結構デザインや写真がカッコよかったり、イラストがかわいかったりする上、無料なので、旅行者ならずとも持ち帰る人が多いのも頷ける。特に映画やミュージカルのポストカードはスターが被写 体になっているので、ファンにとってはタダでポストカードが手に入るなんて、こんなありがたい話はない。

なぜタダか。答えは簡単。この棚のポストカードは、全米最大の無料ポストカード会社、Gitter, Anapol & Glazer Communicationsの一部門であるm@xラックによって、全米14都市+東京(6カ所)の2500カ所に設置された800,000の棚へ向けて毎月5,000,000以上の数が送り出されている広告だからである。




左から時計回りに
tic tac: ミント・キャンディ
"SLC PUNK": 映画
Sony ヘッドフォン
SCOPE: アウス・ウォッシュ
CRUNCH: フィットネス・クラブ


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棚が設置されている場所はいずれも10〜30代の若者が集まる場所。広告掲載をする会社側からすると、消費者像がつかみやすい媒体であり、ポストカードが棚から持ち去られる数が把握できる(少なくとも何枚制作して何カ所に置けば平均して何%くらいが取って行かれるという基本データはあるはず)ため、少なくとも何人の人の手に取られたかということがつかみやすいという、ポスターや新聞・雑誌広告等、他の媒体にはない魅力がある。「棚から消費者が自主的に手にとって内容を検討し持っていく」のであるから、持ち去られた数、メッセージは受け取られていると考えやすい。

ポストカードの特殊性はもう1つある。それが郵送されて人の手にわたるということである。2倍になるとは言わないまでも、確実に広告を見る人が持ち去られたカードの数よりは多くなる上、ミュージカルが好きな人にはChicagoのカードを、映画が好きな人にはAustin Powersのカード、ファッションが好きな人にはCalvin Kleinのカードを・・・といったふうに送り手はおそらく誰にどのカードを送るかを考えるであろうから、2次配布される時にはより的を射たターゲットへとメッセージが伝達されることが期待される。当然パーソナルに送られてくるポストカードはDMハガキと違って直接くずかご行きということはまずないだろう。受け取る側にもメッセージを受け取ろうとする姿勢があるから、非常に広告効果 が高い。

ただのポストカードの棚でいて、実はなかなかの働き者なのであった。


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