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ストリート・ウォッチング
街角

足下から攻める広告
Reebok
10/8/99

ストリート
(写真1) 路面広告
リーボック
地下鉄の駅
(写真2) 地下鉄の入り口  (写真3) 街頭ポスター ↑クリックすると拡大写 真が見られます。(34K)
  

先週一斉に消されてしまったのだが、それまでマンハッタンのあちこちの歩道で、黒地に白文字でDMX212、そしてブルー、レッド、オレンジ、グリーン、イエローの円に白抜き文字で「AYFI?」と書かれたものを見かけた(写 真1)

色ベタに白抜きのアルファベット、ニューヨークに住んでいる人が見ると、おそらく100人中100人が同じものを連想する。地下鉄だ。

ニューヨークの地下鉄の路線名称には、A〜G、J、L〜N、Q〜S、Zのアルファベットと1〜7、9の数字が使われている。そしてそれらが走っている場所によって色分けされていて、使用されている色は、この広告で使用されているブルー、レッド、オレンジ、グリーン、イエローと、それに加えてブラウン、グレー、ライトグリーンである。地下鉄駅の入り口(写 真2)、駅の構内、路線図......すべてこれがサインとして使われているので、ニューヨークに住んでいる人にはとても馴染み深いアイコンとなっている。

ニューヨークにはパブリックアートとして市の許可を得て設置されるインスタレーションやグラフィティから、許可なく、ただ突然置かれたり描かれたりするアートや落書きがあちこちにあるので、これを見た時もそれが何かのアートなのか、ただの落書きなのか、見分けがつかなかった。ただ、どこにもコピーや商品名、企業ロゴがなかったので、それが広告であるとは想像だにしなかった。

色ベタの円に「AYFI?」がスポーツシューズ&アパレルメーカー、リーボックのスローガン、"ARE YOU FEELING IT? (キミはそれを感じているか?)" の各単語の頭文字をとったもの(DMXはリーボック製品のニュー・テクノロジーの名前、212はマンハッタンの市外局番)であるとわかるには、街頭ポスター(写 真1)や雑誌広告を見てそれを記憶している必要がある。

とても見慣れたものであるのに、それが何なのかわからない。だからずっと心のどこかに残っている、友だちにそれが何なのか聞く、わかると記憶に残る、みんなに教えてまわる、話題にのぼる。テレビCMを利用した力の論理による普及でなく、とても身近な所から浸透させるこの方法論は、ストリート・キッズのためのシューズであるなら、とても効果 のあるものと言えるだろう。



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