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ストリート・ウォッチング
街角

ソーホーを歩く人に聞きました
H & M
3/6/01








コピーの部分の
クローズアップ
(26K)


スウェーデンの総合アパレルメーカー、H&Mがニューヨークシティに進出したのは昨年春のこと。若者をターゲットに安い値段でトレンドアイテムを提供している所がウケにウケ、オープン当初は、入場制限があったほどの盛況だった。そのH&Mが、第1号店のフィフスアベニュー店と2号店のタイムズスクエア店に続く3軒目をオープンする。その告知広告がこれ。オープンする場所から程近い大通りにあるビルディングの工事用に組まれた足場の側面に掲げられた看板だ。

ファッション写真が並べられてるあたりは、アパレル会社の広告としてありがちなものだが、コピーがちょっとユニーク。

"W_at's _issing in Soho?"

答えは 'h' & 'm'。そう。ストア名だ。

今一度、文字を埋めてキャッチを読むと、"What's missing in Soho?(ソーホーに欠けているのは何?)" となり、その答えは "H & M" で、"A New H & M store is opening on Broadwy & Prince St. Spring 2001(2001年の春にソーホーのブロードウェイとスプリング・ストリートのコーナーにH&Mが新しくオープンします)" と開店告知につながるというしくみ。

このキャッチ、看板がソーホーに設置されているため、受け手はソーホーを歩いている人となり、「ソーホー」なんて入っていると、かなり高いアテンションを得るだろうという点、人間の視覚的本能なのか、欠けているものを、つい補って読んでしまうという点、誰もが答えがわかるクイズである点、クイズ部分を読んだ時、答えがコマーシャル・メッセージになることがにおわない点、等々、うまいなぁと思う。

逆に、H&Mが答えになるクイズ、しかもそれ自体がストアのオープン告知と密接に関係するなんていうクイズを自分で考えてみると、これが一見簡単な発想のようでいて、実はなかなか思いつけないものであることがわかるだろう。しかも、人は自ら主体的に考えたことをよく覚えているものだ。

オープン告知で言わなければいけないことは何か。何が、どこに、いつ、だ。長い文章を読ませることができない街頭広告において、これは、簡潔に有効にメッセージを届けている。「いつ」の部分が、何年何月何日何曜日何時何分とならないところが日本と違って、実にまたアメリカらしかったりするが。

  • H & M のオフィシャルサイト-->www.hm.com


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This article is critique about overseas advertising and products to Japan. All rights of original works are reserved by the advertisers or the creators who made them. No reproduction or republication.

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