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ストリート・ウォッチング
街角

感謝を形に
作者不詳
11/12/01


意見広告ポスター
クリックするとコピーの部分も読める拡大写真が見られます。(28 K)

新作映画や新製品の宣伝といった、写真を中心にしたカラフルなポスターが並ぶのが常の街頭の壁貼りポスター・スペース。そんな中、1〜3色刷のシンプルなポスターの連貼りが目に留まった。

奇しくも4種類8枚、すべてがグラフィカルであるという共通性を持つものだが、クライアントは様々。左上はCream Sandra Collins の新譜告知、右上はクラブ、Sound Factory のライブ告知ポスター。そして下の2種が今回採り上げた意見広告。

まずは左下の2枚。星条旗をモチーフにした赤、白、青のストライプを背景に、中央には今はなきワールドトレードセンターのツインタワーが配されている。そして、センター揃えで "NEVER FORGET (決して忘れはしない)" という白抜きの文字。

それに並ぶ右下の2枚は、白を背景にした中央に赤い十字のイラスト。よく見ると、その十字の中央は、ツインタワーだ。そして、下には墨文字で以下のようなメッセージが。
Thank you to the Red Cross, FDNY, NYPD and all the rescue workers for their tireless efforts on behalf of all the residensts of New York City.

赤十字、ニューヨーク消防署、ニューヨーク市警、そしてすべての救助隊の人々へ。ニューヨーク市のすべての住人に代わって、彼らの不屈の努力にありがとう。

この2種のポスター、写真にあるような連貼りの形ではないが、あちこちで単独に貼られているのを目にして、気になったのであるが、これらメッセージの発信者がどこの誰であるのかはどこにも書かれていない。言いたかったのは「忘れない」と「ありがとう」。それを表現したかったからポスターにして掲載した。そういうことなのだろうか。

テロ後、ヨーコ・オノがニューヨークタイムズ紙にジョン・レノンのイマジンの一節、"Imagine all the people living life in peace (想像してごらん。すべての人々が平和に暮らすことを)" という文字だけを掲げた全面広告をうったことが話題になった。広告とは広く告げること。マス・メディアの場合、媒体費用の高さを考えると、なかなか個人で掲載というのは難しいのが現実だが、誰かに伝えたいことがあって、それを形にして公表する。それが広告の原点なんだと思った。


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