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アドバタイジング・ウォッチング
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ゲイ・ピープルに向けて発信する広告
広告主: Coors Brewing Company
6/27/01 

クアーズ・ライト









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6月20日から1週間はゲイ・プライド・ウィークで、ニューヨークのバーやクラブではゲイのイベントやパーティーが開かれ、6月24日の日曜日には、ゲイ・プライド・マーチが催された。

元々は、『ゲイへの差別をなくそう』とか、『ゲイであることを誇りに思ってるぞ、俺達、私達は』というアピール、『多様な生き方を認めよう』、『人は皆、平等で自由である権利がある』、そんなことを訴えるためのデモンストレーションだったのだろうが、テレビのニュースでも、巷でも、"ゲイ・プライド・マーチ" ではなく、"ゲイ・バレード" と呼んでいるのを多く耳にする。

市民運動、人権運動的な色合いよりは、ゲイ・ピープルが派手なコスチュームを身にまとったり、あるいはほとんど何も身にまとわなかったりして、ミッドタウンからフィフス・アベニューを南下し、ゲイのメッカ、クリストファー・ストリートへと盛大なパレードを繰り広げるイベント、というお祭り色が強くなった。ニューヨークのパレードには、現職ジュリアニ市長も次期市長ヒラリー・クリントンも、NYPD(警察署)もNYFD(消防署)も参加。

何が言いたいかというと、もはやニューヨークでは(もちろん、サンフランシスコでも、恐らくは他の多くの都市でも)ゲイであることは、マイノリティの弱い立場ではないということだ。政治家のポリシーもあるだろうが、結局はゲイ・ピープルのパワーは選挙票として無視できないということなのだろう。

今回採り上げた広告は、アメリカのビール会社、クアーズのもの。毎週10万人以上の購読者がいるというニューヨークのフリー・ゲイ・ガイド誌 "Next magazine" の表4広告。シチュエーションはどこかの山の中の道という設定の絵。そこに寄り添う2人の男性。タンデム(二人乗り自転車)の後ろのバスケットにはクアーズ・ライトとバゲットとブドウ。中央下部のクアーズライトの王冠型のロゴは、ゲイのシンボル、レインボー・カラー。別に広告的レトリックという意味では、何てことはない。あのクアーズがゲイ・ウィークをあてこんだ広告を作ったということを紹介したかった。日本で大会社がゲイ・ピープルをターゲットとした広告を作るなんてことは、当分はないだろうから。そして、これは、日本人の目から見ると特筆すべきことに思えるが、こちらでは、誰も気にもとめないくらいフツーのことだ。

バー バー バー ウエスト・ビレッジ界隈のバーでは、このようにレインボーフラッグや、バルーンが飾られているのをあちこちで見かける。この6色の旗はゲイ・プライドのシンボル。デザインしたGilbert Baker の最初の手染めの旗は8色だったが、1979年のサンフランシスコ・ゲイ・パレードで、ルートを色分けするために用いられた6色の旗が現在も継承されている。


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"ESSENCE of NY"に掲載されている写真は、いずれもアメリカの広告作品の資料として紹介しているものです。写真の一部または全部を改竄または転載することは固くお断りいたします。原著作権並びに肖像権は、広告主・広告制作者・出演者がその権利を有します。記載されている会社名・製品名等は各社の商標および、登録商標です。掲載記事の無断転載を禁じます。

This article is critique about overseas advertising and products to Japan. All rights of original works are reserved by the advertisers or the creators who made them. No reproduction or republication.

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