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Feature 01:
アップルのための駅誕生?! by Apple Computer
updated on October 6, 2003

Broadway と Prince Street の交差点にあるPrince St.駅の出入り口を通りかかって一瞬驚いた。「えっ?アップルのための駅ができた?!」

ニューヨークの地下鉄は、黄、赤、緑、黄緑、紫、茶、オレンジ、グレー、ブルーの背景色にアルファベットや数字で表される路線名をあしらったサークルマークがなんといっても目印。駅の出入り口や構内の乗り換え案内板、路線図等、そこかしこでお目にかかるし、トランジット・ミュージアムのグッズの中でも頻繁にモチーフとして使われている。(参照:Tシャツビーニー・ベアー)そして写真のように黒地に路線のサークルマーク、白の文字で駅名(Prince St Station)と行き先(Downtown & Brooklyn)を表示するのは、駅の出入り口の案内板のフォーマット。

だから、その上のスペースがポスター掲載のためのスペースということを知っているにもかかわらず、同じフォーマットで黒地に白文字でiPod Central、Prince & Greene、色ベタのサークルに白抜きの矢印↑とアップルのロゴマークというのが目に飛び込んできた時、これを地下鉄の駅の案内板だと錯覚してしまったのだ。

加えて、Grand Central 駅があるから、iPod‘Central’は何とも駅っぽいし、Prince & Greeneというのはアップル・ストアの場所を表しているのだがこの駅の名前が Prince Street だし、4、5、6ラインの緑に対して明るい黄緑のGラインがあったりするので、A、C、Eラインの濃いブルーに対するスカイブルーというのはいかにもありそうな色なのだ。

この駅はアップルストアへの最寄り駅。まさしく矢印の方向に1分歩けば辿り着く。道行く人の目を奪って驚かせるだけでなく、しゃれた案内板の役目をきちんと果たしている。小憎らしいまでにイキなポスターだ。
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